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“リトルトゥース”たちに混ざって(三日目・後)

東京国際フォーラム・ホールAは広かった。とにもかくにも広かった。過去に鑑賞した芸人のライブといえば市民会館が関の山だった私にとって、そこはあまりにも広かった。2階3列64番。2階席の前の方とはいえ、舞台はちょっと遠く感じた。もしも後ろの方の席だったら、オペラグラスでも使わないと、舞台上の芸人たちを直に観ることは出来なかっただろう(というか、私の近くの席に座っている人ですら、オペラグラスを使って舞台を鑑賞していた)。ロビーと同様、ホール内でも『オードリーのオールナイトニッポン』に関わりのある楽曲が流れていた。時折、かつての番組コーナー『ユメちゃん日記』でネタ葉書を読み上げていたアルバイト女性によるナレーションが挟み込まれ、笑いが生じる場面も。私も笑った。

16時開演。

ステージの後ろにある大きなモニターで、オープニング映像が流れ始める。プロレスラーのそれを思わせる楽屋中継、ドキュメンタリー番組風『オードリーのオールナイトニッポン』紹介VTR、更に本日の出演者が怒涛の勢いで紹介され(個人的にはmiwaの映像が卑怯なほどに面白かった)、そして……あの、お馴染みのBGMが。オールナイトニッポンを象徴する名曲、『Bitter Sweet Samba』だ。この曲が流れ始めたとき、これが単なるスペシャルなイベントではなく、あくまでも『オードリーのオールナイトニッポン』のイベントであることを改めて確認させられたような気がした。広すぎる会場、多すぎる観客、でも、やることはいつもと変わらないからな……と。

本公演の模様はDVDになるらしいので、具体的な内容には触れず、思ったことだけを箇条書きにする。

・バーモント秀樹は相変わらず変
・ビックスモールンの本気は凄い
・ビトタケシの『浅草キッド』に感動して泣きそうになった!
・チェコ・ノー・リパブリック、カッコイイじゃないか!
・観客ノッてないけど!(ラジオでは名前しかイジられなかったからなあ……)
・ボーカルとギターの関係が面白いな。
・あーあーあーあー
・miwa小さい! かわいいとか以前に小さい!
・超ハネる! アコギ弾きながら超ハネる! なんだこの生き物!
・若林のラップ、ガチだ!
・レイザーラモン来たーっ! ……って、コントせんのかい!
・バカリズム先生は相変わらず春日大好きだな!
・最後はやっぱりこのコーナーだなあ。
・デレクジーカーwwww
・あー、終わりかー
・え? あれ? スタッフ、もしかしてそれは……。
・来たーっ! 出囃子-っ!
・うわーっ!

19時半閉演。3時間半のステージは、あっという間に終わってしまった。

終演後、改めてオードリーの魅力について少し考えた。正直、私はオードリーのネタを、そこまで評価していない。ズレ漫才にせよ、春日のキャラクターにせよ、それらが生まれるまでのドラマに感動しないこともないが、ネタとしては一定量を超えないレベルであると感じている。でも、オードリーという芸人に対して、不思議と魅力を感じている。感じているからこそ、こうしてラジオイベントのために上京もした。では、私は彼らの何処に、どの部分に惹きつけられているのか。

特に結論を出すことなく、そのまま飲み会の会場へ。が、肝心の会場が、なかなか見つからない。スマホのナビ機能を駆使して探索したのだが、どうにもこうにも分からない。幹事のウダガワ氏の申し訳ない表情を思い浮かべながら、しばらくウロウロしていると、ある建物の前でキョロキョロしているイシダドウロ氏を発見。話しかけると、その隣に「A Certain smile,A certain sadness」の管理人であるこう☆こうさんと連れの女性の方がいたので、初めましての挨拶を交わす。どうやら、その建物の中に会場である居酒屋があるということだったので、四人でぶわーっと入店した。

居酒屋は暗かった。暗くて狭かった。もしも私が面堂終太郎だったならば、即座に「暗いよ狭いよ恐いよ!」と叫んでいたことだろう。イシダ氏が店員さんに「ウダガワで予約していると思うんですけど」と小粋に申し上げると、すぐさま席に通された。机が二つ。片方の机では、既に「死んだ目でダブルピース」の中山涙氏が出来上がっていた。早いっ、早いぞ先生っ。先生のいる机は既に満員だったので、もう片方の机へ。しばらく待っていると、「お笑い芸人のちょっとヒヒ話」ののてい氏や、ハガキ職人で知られるスペシャルウィーク氏が登場。なんだか凄い集まりになっていた……が、特に場が引き締まることはなく、ごくごく普通の飲み会となった。落語談義を展開したり(『コソコソ』よりも落語の魅力を伝えられる番組とは、新作落語の未来とは、的な話)、のていさんにブログを運営する上での心構えを伺ったり、書き起こし系ブログ問題について話し合ったり、『ロンドンハーツ』緊急生放送の蜃気楼っぷりについて意見を出し合ったりと、実に有意義な時間を過ごさせてもらった。

飲み会は二次会、三次会を経て、午前5時に解散となった。

午前6時、上野のカプセルホテルに戻って就寝。

“リトルトゥース”たちに混ざって(三日目・前)

午前4時、寝付けないまま夜明けを迎える。

まだまだホテルを出発する時刻まで余裕があった(あり過ぎた)が、このまま無理に眠ろうとしても意味がないと悟り、起きていることを決意する。とはいえ、何もやることがなかったので、またもエッチな映画を観る。疲れ切った状態で観るエッチな映画は、まったく性欲を刺激させられない。まるで、子孫を残すことよりも休むことを優先せよと、身体が訴えかけているようだ。とはいえ、いかんせん眠れないのだから、どうにもこうにもしょうがない。

午前6時、カプセルから這い出して、大浴場へ。汗まみれになった私はまるで、沼から這い出したオオサンショウウオだ。カプセルホテルの宿泊客じゃなくても利用できるためか、大浴場はやたらと混んでいた。洗い場が完全に埋まっていたので、かけ湯だけ済ませて湯船に浸かり、そそくさと退室。洗面台に使い捨てのT字カミソリが配備されていたので、伸びた髭を剃ることに。正直なところ、私はT字カミソリが得意ではない。皮膚が弱いためなのか、必ずカミソリ負けしてしまうのである。そのため、T字カミソリを使わなくてはならない時は、いつも頬の様に平らなところだけを剃って、簡単に済ませてしまうのだが、この日は夜更かししたためか、妙に気持ちが高揚していたので、ついつい顎から口周りに至るまでのムダ毛を剃り落してしまった。その結果、顔面が大参事に。あちらこちらから血が滲み、なんとも悲惨な姿に。……まあ、数十分後には止血していたのだが。

午前8時出発。ホテル近くの「日高屋」でラーメン(半チャーハンセット)を食べる。その後は、これといってあてもなく、上野の街をぶらりぶらり。「喫茶室 ルノアール」でぼんやりと休憩をしたところで、気付けば時刻は午前11時。そろそろ別の場所に移動してみようと思い、銀座線で上野広小路駅から日本橋駅へと移動、「たいめいけん」を目指す……が、時間帯が時間帯だったためか、かなりの行列が。頼みの綱の立ち食いラーメンコーナーも、日曜・祝日は閉鎖しているとの看板が。しばし、並ぶことも考えたが、今回は諦める。再び銀座線で日本橋駅から京橋駅へ移動、この上京における最大の目的である『オードリーのオールナイトニッポン5周年記念 史上最大のショーパブ祭り』が開催される東京国際フォーラム方面へと向かう。

正午、東京国際フォーラムに到着。

ここで再度、イシダドウロ氏と連絡。この日の夜、ネットのお笑いバカたちが集結する飲み会が催される予定だったのだが、その席でちょっとした余興をやろうという話になっており、その打ち合わせをするためだ。が、ここで私の勘違いが発覚。私はてっきりイシダ氏は13時ごろに会場入りすると思っていたのだが、なんとイシダ氏は15時ごろに会場入りするというのである。結果、何も予定が入っていない3時間が、そこに生じることに。さあ、どうしたもんか。

とりあえず、「三田製麺所」で昼食を取り、その後は、東京国際フォーラムの周辺をぐるりぐるりと散策。ネットカフェはない。本屋も休み。タワーレコードもない。ああ、なんという八方塞がり。

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しょうがないので、東京国際フォーラムの中をウロウロすることに。東京国際フォーラムは広い。飲食店もあるし、美術館もある。オードリーのイベントが開催されるホール以外の場所では、けっこうマジメな人たちの学会なども催されていたりして、なんだかとっても場違いだ。ふと、会場入り口付近を通りがかると、来た時には長蛇の列が出来ていた物販コーナーがガラリと空いていたので、番組内でのオードリーの発言を載せた名言タオルを購入する。それらの名言のヒドさに、思わずニヤつく。

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気が付くと15時を回り、無事にイシダドウロ氏と合流。喫茶コーナーで作戦を立てる。……コップ一杯のジュースが400円とは、ちょっと高くないか? 自販機で缶ジュースを買って、ベンチで話した方がよっぽどリーズナブルで……と、いらぬことを考える。そうこうしているうちに開演20分前となったので、会場へと移動。2階席なのに、複数回エスカレーターに乗る! 高い! 私は三列目だったのですぐに下りたが、後方の席だったイシダ氏はもっと高い場所へと向かっていた。何処まで行くのやら。

エスカレーターを降りると、まずはロビーがお出迎え。『オードリーのオールナイトニッポン』ではお馴染みとなっている楽曲が流れている(フジファブリックの『若者のすべて』が流れ始めた時には、反射的に「鈴木おさむめ!」と思ったのはここだけの秘密)。喫茶コーナーもあり、優雅にコーヒーを楽しんでいる人もいたが、何時間の公演になるかも分からなかったので、何も口にせず。トイレで小用を済ませて、速やかに5,000人の客を迎えることが出来る、とんでもないホールへと向かった。

続く。

“リトルトゥース”たちに混ざって(二日目)

午前11時、起床。

この日は新宿末広亭の昼席(正午~)を観に行く予定だったので、けっこうな寝坊である。それでも、一人で行くのなら、そこまで問題は無かったのだが、9時に人と待ち合わせの約束をしていたのだがたまらない。いや、たまらないのは、待ち合わせている相手の方なのだが。慌てて服を着替えて、ホテルを飛び出す。上野御徒町駅から大江戸線で新宿西口駅へ。早歩きで末広亭に向かうと、待ち合わせ相手のイシダドウロさんがしゃがんで待っていた。その画が面白くて、少し笑う(サディスティック!) 窓口で当日入場券(3,000円)を購入し、中へ。

この日の末広亭は【十代目金原亭馬生 三十三回忌追善公演】を開催しており、高座に上がる落語家は全て先代馬生門下の人たちだった。以下、当日の香盤。なお前座さんは見逃した模様。

金原亭馬吉『子ほめ』(十一代目馬生門下)
天乃家白馬『狸の札』
初音家左橋『目黒の秋刀魚』
浮世亭とんぼ・横山まさみ『漫才』
吉原朝馬『替り目』
金原亭馬好『蜘蛛駕籠』
松旭斉美智・美登『奇術』
金原亭駒三『後生鰻』
金原亭馬の助『小噺・百面相』
むかし家今松『近日息子』
ペペ桜井『ギター漫談』
金原亭馬生『安兵衛狐』
 【仲入】
座談会(朝馬、世之介、馬生、池波志乃、中尾彬)
五街道雲助『新版 三十石』
金原亭伯楽『猫の皿』
和楽社中『太神楽』
金原亭世之介『明烏』


特に良かったと感じたのは、雲助師匠。……ひいき目が入っていることは否定しないけれど、実際に一番ウケたのはここだったように思う。客席が笑いでうねっていた。他に気になった人もいたけれど、忘れてしまった。以前、確か立川談四楼師匠がTwitterで「立川流には(漫才やコントの様な)イロモノがいないのが弱み」とツイートしていた記憶があるが、イロモノさんの登場によって全体のバランスが取れる分、落語の面白さの記憶も合わせてフラットにさせられてしまっている気がしないでもない。漠然とした記憶の中では、どの落語家さんも正しく面白かったようにも思うけれども。ただ、馬の助師匠の落語は、ちょっと聴いてみたいと思ったかな。百面相もメチャクチャ面白かったけれど、そのフリの喋りが凄く軽快で、落語でも聴いてみたいなあと。座談会では、先代馬生師匠の随筆を中尾彬が朗読する一場面が。流石はプロの俳優、さっきまで演芸にまみれていた空間を、一瞬のうちに随筆の世界へと変えてしまった。

16時、イシダさんとお別れ。ミュージックテイトへ移動し、ここでしか買えないと思われる『立川談四楼 大工調べ・抜け雀』『アヴァンギャルド昇々』を購入する。末広亭の袋を持っていたため(手ぬぐいをお土産に買ったのだ)、店番をしている人に「末広亭に行ってきたの?」と尋ねられたので、その話について少し。それから、近くのつけめん屋「麺処 古武士」に行き、遅めの昼食を済ませる。ネギのシャリシャリ感がたまらなく美味しかったけれど、ちょっと店員同士が会話しているのが気になった。せっかく美味しい料理を出しているのだから、そこはもうちょっと控え目に……。

食後、上野のホテルに戻り、休憩。今日はこのまま寝てしまおうかと思ったが、寄席の公演を一回観ただけで東京二日目を終えてしまうことに危機感を覚え、ホテルから歩いてほど近い場所にあるカレー屋「デリー」に出向いて、ドライカレーを食べる。今となっては、鈴本演芸場の夜席にでも行けば良かったのではないか、という気がしないでもない。まあ、そう一日に何本も観るモノでもないような気がするけど、落語って。あ、ちなみにデリーのドライカレーは、これまでに食ってきたドライカレーの中で最も衝撃的な味でした。美味いなんて単純な言葉で処理したくない!

再度、ホテルに戻って風呂に入り、20時ごろ就寝。……するも、寝付けず。思えば、この日は9時間しか行動していない(しかも、そのうち4時間は寄席)のだから、当然といえば当然だ。とはいえ、これといって何処かに行くあてもなく、強引に眠ろうとし続けた結果、寝たり起きたりを翌朝まで続けることになってしまった。困ったもんだ。

“リトルトゥース”たちに混ざって(初日)

22時、成田国際空港に立つ。

京成本線・京成上野行きを利用して、上野へ。各駅停車の電車でおよそ1時間半。田舎暮らしが故に、普段は車で移動することが多いため、これだけの時間を電車内で過ごすことが新鮮で少し面白かった。また、22時以降の電車に、けっこうな数の乗客がいたこともまた、新鮮だった。私の周りには女性客が多かったので、痴漢と間違えられてはいけないと必死に身を縮めたのはここだけの話だ。

24時を超えた頃に到着。近隣の富士そばで遅すぎる夕飯を済ませ(これまた結構な数のお客さんがいた)、今回の宿である「サウナ&カプセルホテル ダンディ」へ。同カプセルホテルは大江戸線・銀座線・山手線が交差する辺りに建っており、交通の面で非常に都合がいい。が、この店を選んだ理由は、なんといってもそのネーミングである。“ダンディ”。なんと男らしい名前だろう。なんというか、ステージ衣装を着てアメリカンジョークを連発しそうな名前である。三連泊の予定だったが、精算は一泊ごとに済ませなくてはならないとのこと。一泊3,000円。懐に優しい。

カプセルホテル利用者には無料で使用できる専用のロッカーがあるが、これはかなり幅が狭いので、あまり使い勝手は良くない。シャツとズボンをかけ、着替えの下着と小さなカバンを入れると、もう殆ど入る隙間がないと言ってもいい。大きな荷物はカウンターで預かってもらうことも出来るが(200円ほど取られるようだが)、私は各階にある有料のコインロッカーを使った。最初の使用時に100円、その後12時間ごとに追加で100円取られるという少しボッタクリ感の強いシステムだが、いちいちカウンターへ荷物を取りに行く手間を考えると、多少の出費も許容範囲だろう。飲食物の持ち込みは禁止されているが、こっそり持ち込んでいる人は少なくない。ホテル内の自販機で売られている飲み物が割高だからだ。ちなみに、私は……ふふふふふ。

カプセルホテル利用者は大浴場を利用することが出来る。大浴場といえば聞こえはいいが、湯船はそこまで広くはない。七人も入ればいっぱいになるような広さの浴槽が一つだけ。とはいえ、前回の上京で利用したカプセルホテルに比べれば、かなりマシ。洗い場の数が多いのも好印象。一応、露天風呂もあるようだが、そちらは利用していない。

カプセル内にはテレビとコンセントを付属。一応、ラジオもあったが、電源を入れるとノイズでやかましかったので、あまり触っていない。テレビでは、通常の番組だけではなく、ホテル内で配信されている映画を観ることも出来る。かなり最近の作品を観ることも出来たようだが、私は殆どエッチな映画ばかり観ていた。性欲を切り離した状態で観るエッチな映画は、人間の性的欲望が刺激される仕組みを冷静に考えさせてくれた。嘘だけど。

午前2時、就寝。

『東京03第16回単独公演「あるがままの君でいないで」』(岡山)

『東京03第16回単独公演「あるがままの君でいないで」』岡山公演を観てきた。

会場は岡山駅から徒歩十数分のところにある“さん太ホール”。東京03の単独公演では、もはやお馴染みの場所だ。とはいえ、その会場を包み込むようにそびえ立つ、山陽新聞社のビルの高層にはいつも驚かされる。このビルを見るたびに「都会に来たな」と、田舎者丸出しの感想が思い浮かぶ。ひっそりと私の心を蝕んでいる田舎コンプレックスが、静かに顔を出そうとするから気を付けなくては。

17時開場。ロビーでは、これまた毎度お馴染みのグッズ販売が展開されている。Tシャツ、タオル、ボールペン、クリアファイル、ポスターなどが売られているが、資料性重視の私は、いつもの様に公演CDとパンフレットを購入することにしていた。だが、この時は、更に過去の公演で使われたオープニング曲・エンディング曲を収録したベストアルバム(2枚組)と10周年記念ブックレット(劇団ひとり、おぎやはぎ、バカリズム、バナナマンなどの芸人仲間に加えて、堺雅人や早見あかりがコメントを寄せている!)も売られていたので、こちらも合わせて購入した。結果、1万円近く支払うことになったが、後悔はしていない。多分。

会場内で座席の確認。やや後方ではあるが、ド真ん中の席を取ることが出来た。嬉しい。一度、トイレに立って、しばらくして戻って、じっと開演を待っていると、あることに気が付いた。右隣の席に誰も座っていない。岡山公演のチケットは早々に完売したと聞いている。事実、私は先行予約でチケットを購入した上で、一般販売が始まった直後に某チケットサイトを確認したところ、既に完売扱いになっていた。でも、私の隣に、客はいない。仕事か何かの都合で行けなくなってしまったのだろうか。結局、開演時刻の17時30分になっても、その人は来なかった。何があったのかは分からないが、なんとも残念な話である。

公演の内容については、一応ネタバレを控える。まあ、残っているのは8月30日の北海道公演と9月13日の沖縄公演、東京での追加公演だけなのだが、念のため。ただ、つい昨日酷評した『露骨中の露骨』の様に、粗い内容ではなかった。……正直、今となっては、『露骨中の露骨』に対してあんなに厳しい言い方をすることもなかったような気がしているのだけれども。まあ、ライブで観た時点で「ちょっと粗いな」と感じていたので、仕方ないような気もしている。……何の言い訳だろうな、これは。

シンプルに思ったことをTwitterでツイートしたので、そのまま抜粋する。





敬称略。

19時45分ごろ終演。鑑賞後はお馴染みの握手会。時間が無かったのか、並んでいる人の数に配慮したのか、例年に比べて物凄いスピードで回されていた印象を受けた。本当に、ある程度話すことをまとめておかないと、何も言えないうちに終わってしまいかねないので注意だ。角田さんには「ベスト盤を買った」「オープニング曲が素晴らしかった」、飯塚さんには「具体的には思い出せないけど、面白いコントがあった」、豊本さんには「細かいところでの活躍ぶりが素晴らしかった」と告げた。……なんとなく分かる人もいるかもしれないが、前回の公演での握手会で豊本さんに上手く気持ちが伝えられなかったので、豊本さんに言いたいことを考えすぎた結果、飯塚さんに言うことをまったく考えていなかったのである。ああ、失敗。「『SHOW COM』でコラム書いてるの、自分なんッスよ!」って自慢も出来なかった。……それはしなくて良かった。

22時帰宅。笑い疲れた。楽しかった。以上。観れなかった人はDVDを待て!

「柳家花緑 独演会」(岡山)

18時開場、18時30分開演。会場は毎度お馴染み岡山市民文化ホール。物販コーナーには、手ぬぐい、書籍、CD・DVDなどが売られていた。朝日名人会シリーズの『柳家花緑1』を持っていなかったので、購入しようと思っていたのだが、そもそも売られておらず。『柳家花緑2』はあったが、持っているのでスルー。席は5列目の真ん中あたり。まあまあ良い席ではないかと思う。

前座は柳家緑太さん。演目は『桃太郎』。父親が話す桃太郎に子どもがケチをつける噺だ。前座噺の定番らしいのだが、あまり聴いたことのないネタだったので真面目に聴こうとしたが、やや単調な語り口と「昔の子に比べて最近の子は……」という言い回しに反感を覚え(恐らくはそういうマクラのネタなので、この件に関しては別に緑太さんが悪いわけではない)、気が付くとグッスリ眠っていた。というか最近、本当に落語会で寝過ぎじゃないか、自分。しっかり体調管理しないと。ちなみに緑太さん、もうすぐ二つ目になられるらしい。皆さん、応援してあげてください(←どのツラ下げて)

続いて、メインの花緑師匠が登場。岡山で落語会をすること、兄弟子・柳家小三治師匠が人間国宝になったことについてのマクラを軽く振って、『つる』へ。八五郎がご隠居に“つる”という鳥の名前の由来について教わる噺で、古典落語ではド定番中のド定番だ。で、正直なところ、「あっ、『つる』か……」と思った途端に、またもグッスリときてしまった。独演会に行く金でネットカフェのフラット席で寝てた方が良いんじゃないかって話だが、なんとか終盤で目が覚める。八五郎が付け焼刃で覚えた“つる”の由来を仲間に説明しようと躍起になっているくだりで、まさかのあの議員のあの会見パロディが披露され、寝起きにも関わらず大爆笑! 「あっ、寝ている場合じゃなかった!」と反省し、完全に覚醒した。

『つる』が終わっても幕は下りず。続けて、「居酒屋のお通しは落語でいう○○なのではないか」(ネタバレになるので伏せ字)という興味深い説を唱えた後、その説とは何の関係も無く『宮戸川』へ。門限を過ぎてしまって締め出された半七が、隣町の叔父さんの家に泊まらせてもらいに行くのだが、その後を同様に外に締め出された隣に住む女性・お花がついてきて……という、ちょっと色っぽい滑稽噺だ。音源では聴いたことのある演目で、そっちはあんまり面白いと感じなかったのだが、ナマで観るとこれがとてつもなく面白い! 半七とお花のハイテンポに繰り広げられるナンセンスなやりとりに加えて、師匠の端正な見た目からは想像もつかないダイナミックな動きで強引に笑いを取りに行く様は凄味の一言。そして、その時「そうか、花緑師匠は動きで観る落語家なんだな」と気が付いた。そこを意識して観れば、もっと面白く感じられるに違いない。というわけで、師匠を映像でちゃんと観てみようと思い、仲入り中に物販でDVDを購入。さっき見逃した『つる』が収録されているらしいので、チェックしておこう。

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仲入り後はマクラもそこそこに『井戸の茶碗』。正直者のクズ屋が浪人と侍の意地の間で右往左往させられる人情噺で、これまたド定番中のド定番だ。で、またも正直なところ、「あっ、『井戸の茶碗』か……」と思ったのだが、今度は流石に眠らない。人情噺ということもあってかアクションは控え目だったが、ネタの出来はなかなか良かった。序盤の退屈な下地部分をスパスパッと編集し、「侍がクズ屋を探している」と話題になるあたりからじっくりと聴かせる流れになっていて、飽きさせないように工夫が施されていた。ちょっと地語りで強引に編集していたが、このくらいが丁度良いような気がする。奇声がやたら多かったのは少し気になったけど。ヘンチキリンな声で叫ぶのが好きだよなあ、ホント。それを愛嬌と見ようか、どうしようか。

終演後は、ロビーで物販購入者を対象としたサイン会。通常、終演後のサイン会は演者の準備時間を多少要するモノなのだが、花緑師匠は終演直後にロビーにいた。なんというプロ根性、なんというファンサービス。一人一人への対応もしっかりとしていて、中には顔をちゃんと覚えられている人まで。改めて、プロフェッショナルだなあと感心。自分の番、きっと私の寝顔を覚えているであろう緑太さんに「ゴメンネ」と小さい声で言いながら、DVDを渡す。緑太さんの手から、花緑師匠の手へ。DVDの盤面は狭いので、パッケージにサインを書いてもらった。わざわざビニール表紙の中から紙だけを取り出して、そこにサインをしてくれた。なんとマメな人だろう。「しばらく乾かしてから、また戻してください」と言われ、そして握手。熱くも冷たくもない、握り心地の優しい手だった。

「立川志の輔独演会」(岡山)

2014年5月22日、岡山市民文化ホールへと「立川志の輔独演会」の鑑賞に出向いた。同所で志の輔師匠の独演会を観るのは、これが三度目となる。一度目は2011年7月、二度目は2012年9月のことだった。当時の感想をブログに書き残しているので、気になる人は過去ログを確認してみるのもいいかもしれない。まあ、大した文章ではないけれど。

18時30分開演。前座は志の輔門下の立川志の太郎さん。ベトナムで格安の靴を買ったというマクラから、金の無い連中が酒やツマミを都合して飲み会を画策する古典落語『寄合酒』へ。各自が手に入れたツマミの入手経路に関するエピソードを連ねた演目で、オチが分かっているとどうしても冗長になってしまうのだが、志の太郎さんは不必要な部分をしっかり切り取って要点だけを抽出していたので、無理なく楽しむことが出来た。面白いけれどクセはない、前座の仕事をきっちりとこなした素晴らしい口演だったといえるだろう。

続けて、今回の主役である立川志の輔師匠が登場。移動手段(新幹線、リニアモーターカー等)に関するマクラから、清水義範の短編小説を原作とした新作落語『みどりの窓口』を披露した。みどりの窓口にやってくる人たちの主張に振り回される駅員の姿を描いた演目で、その現代的な設定とリアルだけどコミカルな人々の描写が笑いを誘う。人気の高い演目で、過去にCD化もされている。僕も何度か音源を耳にしているのだが、大いに笑わせてもらった。人間がしっかりと描かれているので、不意に飛び出す理不尽だけど理解できる言い回しの面白さから、どうしても逃れられない。……いや、逃れる必要は無いのだが。オチも素晴らしいのだが、今回はちょっと流し気味に落としていたような。

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仲入り。トイレは相変わらず混む。小便を容易に処理できない女性は大変だと、改めて思う。

仲入り後、まずは長唄三味線の松永鉄九郎さんが登場。前回の独演会でも三味線を披露されていた方だ。相変わらず三味線の音色は心地良く、聴いている人間の気持ちをまったりとさせてくれる。『鷺娘』という曲を演奏していた。「サギムスメと言っても、「(電話を持ちながら)私、私……」というアレではありません」と、妙に笑わせ上手になっていたような。そのうち名義が三味線漫談になるのかもしれない。

トリは言うまでもなく志の輔師匠。マクラも振らずに、いきなり古典落語『帯久』を始める。帯屋久七という帯を扱った商売をしている男が、同じ町内で呉服屋を営んでいる和泉屋与兵衛の元を訪ねる。用件は金である。二十両の金を貸してほしい、という。そんな久七の要望を、人のいい与兵衛はすんなりと受け入れる。その姿に心を打たれたのか、久七も一月と経たないうちに金を返しにやってくる。しかし、しばらくすると、また金を貸してほしいとやってくる。しかも、以前よりも高額だ。それでも、与兵衛は逡巡することなく、久七に金を貸す。そんなことが何度か続き、とうとう与兵衛は久七に百両という大金を貸してしまう。与兵衛は「また、すぐに返してくれるだろう」と思っていたのだが、これがなかなか返しにやってこない。気が付けば師走、大晦日。新年の準備に、慌ただしくごった返した店の中。そこへ、久七が百両を返しにやってくる。出かける用事があった与兵衛は百両を確認し、挨拶もそこそこに出かけてしまう。店の者も久七を相手にする余裕はない。気が付くと、部屋の中には久七と、久七が持参した百両だけが……。金に目がくらんだ男と運命に踊らされた男が交錯する様子を描いた『帯久』は、とにかく重苦しい演目だ。笑いどころも少なく、その悲痛な展開に目を背けたくなる。……この重さにはどうしても慣れない。ところで、師匠の『帯久』はCDで聴いたことがあったのだが、ところどころに変化が見られ、非常に興味深かった。主に、店の人間に百両の所在を確認するくだりと、ある場所から叩き出された与兵衛があることをするまでの風景描写。残酷さを緩和するために、細かい人間らしい膨らみの部分を強調していたのではないか、と察する。

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21時過ぎ、終演。最後に小保方さんに関する話をしていた気がするが、細かくは覚えていないので割愛。言わずもがな、面白かった! 新作と古典のダブルスはバランスが良い。

「海洋堂ホビー館 四万十」に行ってきた!

なんとなく、「海洋堂ホビー館 四万十」に行ってみる。

「海洋堂ホビー館 四万十」は、その名の通り、高知県高岡郡四万十にある海洋堂のフィギュアを取り扱ったミュージアムである。キャッチコピーは“へんぴなミュージアム”。四国に住んでいない人には、このキャッチコピーはあまりピンとこないかもしれない。しかし、地図でその場所を確認してみれば、それがどれほどへんぴな場所に建っているのかが、なんとなく理解できる筈だ。高知の山中、周辺には何もない。どうしてこんな場所に、海洋堂ホビー館などというマニアックな施設を建てようなどと思いついたのか。何か深い理由があるのかもしれないが、行く側にしてみれば、少々難儀な話である。

当日、香川県某市にある自宅を出発したのは、午前11時ごろ。途中、うどん屋で昼食を取ったり、ドラッグストアで飲み物を購入したりと、多少の寄り道をしていたことを考慮すると、ほぼ正午に出発したと考えていいだろう。某インターチェンジから車を高速道路へと乗り入れる。この長い道程、愛車のガソリン容量が足りるかどうかも分からないが、出来るだけブッ飛ばして行こうじゃないか! ……と思っていたのだが、高速に入って10分もしないうちに渋滞に引っ掛かる。これが実に長い。じわりじわりと確実に、前へ前へと進むのだが、なかなかスムーズには進まない。田舎で暮らしていることもあって、普段はなかなか体験することのない渋滞に新鮮味を覚えるも、すぐさま退屈する。車内では、先日購入したRIP SLYMEのベストアルバムを流していたので、それにノることで状況を乗り切る。

結局、高松自動車道から松山自動車道・高知自動車道・徳島自動車道へと分断する川之江ジャンクションまで、その渋滞は続いた。実に厳しい戦いであった。しかし、ここからは軽快にブッ飛ばすことが出来る。アクセル全開でガンガン走る。ガンガン走る。ガンガン走る。……が、まったくゴールが見えない。大盛り料理を提供してくれる「ひばり食堂」が近い大豊インターを越えて、天然記念物の龍河洞が近くて遠い南国インターを越えて、桂浜が近いような遠いような高知インターを越えても、まだまだ着かない。その後、伊野、土佐、須崎、中土佐と、まったく馴染みのない場所を通り過ぎて、ようやく四万十の文字が近くに見えてくるが、まだ安心してはいけない。それは四万十町東インターである。「海洋堂ホビー館 四万十」へ行くには、更にその先にある四万十町中央インターで下りなくてはならない。……ただ、ここで気を付ける必要はない。何故ならば、そこが高知自動車道の終点だからだ。

高速道路を下りてからも、まだまだ道は続く。地図を確認しながら進んでいると、そのうち「海洋堂ホビー館 四万十」と描かれた案内板が見えてくるので、そこからはそれに従ってハンドルを切るようにする。しばらく山道を走っていると、警備員風の男性に止められる。何処へ行くのかと聞くので、ホビー館であると答えると、この先にあるホビー館の駐車場は満車なので、この「海洋堂かっぱ館」の駐車場を使ってくださいと言われる。更に、ゴールデンウィークによる混雑を想定して、この連休中はかっぱ館とホビー館を繋ぐシャトルバスを運行しているので、それで移動してくれとも言われる。成程。とはいえ、見るとかっぱ館の駐車場も、かなり混み合っている。幸い、かろうじて空きスペースがあったので、さして待たされずに停めることが出来た。こんな山奥まで、わざわざ海洋堂のフィギュアを見るために、これだけの人が集まっているのかと思うと、なにやら不思議だ。バスは随時運行中とのことだったので、これまたさして待たされずに乗ることが出来た。バスに揺られて5分ほどで到着。バスを降りて、すぐに目に飛び込んできた景色に思わず唸った。とても山奥に建っているとは思えない、カラフルで大きなミュージアムがそこにあったからだ。

「海洋堂ホビー館 四万十」の建物は、廃校となった小学校の体育館を改築されたものだという。そこにカラフルな彩色が施されている。とても綺麗だ。バスの待合所からホビー館までの移動中、幾つかの売店を横切った。フライドポテト、焼きそば、かき氷などを売っているらしい。夏だからなのか、それとも普段から売っているのか。少々、興味を惹かれたが、資金のことを考えて諦める。入口の手前には、子どもが遊ぶための木製の遊具が幾つか。河童が重機を取り扱っている木像もあって、子連れで来てもなかなか楽しそうだ。入口には沢山の人が並んでいたが、入場の手続きを済ませるだけだったので、大して時間はかからず。従来は自販機でチケットを買わなくてはならないようだったが、これもゴールデンウィークの混雑を予想してか、スタッフのおじさんが代わりにチケットを買ってくれた。ホビー館とかっぱ館の合体チケットがお得だと言われたので、それを購入する。1,200円也。

建物に入ると、早々に『よつばと!』のよつばとダンボーがお出迎え。デカい。二人の後ろには、海賊船を思わせる巨大な船が建っている。入って左手を見ると、『北斗の拳』のケンシロウと巨大な恐竜がこちらを威嚇しているし、右手を見ると売店にたむろする客たちが放つエネルギーが凄まじい。館内は写真撮影OKとのことだったので、ここぞとばかりに遠慮無く撮影する。

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この他にも、海洋堂フィギュアの作品をズラリと並べた陳列棚に、その作品のバリエーションを感じさせられるヒストリーコーナーなど、狭いながらも充実のラインナップに胸が躍った。しかし、なにより私の心を震わせたのは、多種多様な海洋堂のフィギュアを取り扱ったガチャポンコーナーである。動物、岡本太郎、妖怪、美少女のガチャポンがあったので、色々と手を出す。おおっ。一つ目小僧だ。おおっ。ふしぎの海のナディアだ。おおっ。こどもの樹だ。……個人的にはノンが欲しかったぞ。まあいいや。大人も子どももお兄さんもお姉さんも入り混じった空間で、ガチャポンワールドをご堪能。企画展では、高知県在住の昭和コレクター・高橋俊和氏による【昭和の面白コレクション ぼくのタイムスリップ展】を開催。こちらもかなり充実した内容になっていて、楽しかった。

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高知の山奥とは思えない、大変にマニアックな空間を楽しめる、素晴らしいミュージアムだった。また行きたい。今年中にまた行きたい。着くまでに三時間かかったけど(午後三時着)。

「海洋堂ホビー館 四万十」を堪能し、既にとても満足した私だったが、「海洋堂かっぱ館」にも入ることが出来る合体チケットを購入していたので、そちらにも足を運ぶことに。ここでは一般公募されたかっぱの造形がガラスケースに陳列されていて、手作りの味わいを楽しめる。こちらも写真を何枚か撮影したのだが、館内が撮影OKだったのかを覚えていないので(撮影している人がいたので、つい乗じてしまったのである)、こちらの写真は貼らない。ただ、流線型河童やスク水河童、終戦を祝う河童など、なんか色々なメッセージや趣味嗜好がダダ漏れになっていて、マニアック度はホビー館以上。河童なんて……と吐き捨てるのは勿体無い。一見の価値あり、である。

「柳家小三治独演会」(岡山)

四月九日に岡山で柳家小三治が独演会をするというので、行ってきた。会場は、「岡山の落語会といえば?」でお馴染みの岡山市民文化ホール。今年は既にここで柳家喬太郎の落語を聴き、今後も立川志の輔・柳家花緑の落語を聴く予定だ。岡山市民でもないのに、利用率はけっこうな高さである。小三治師匠は先代柳家小さんの弟子で、現在は落語協会の会長を務めている。御年74歳。まだまだ元気だ。

前座を務めたのは柳家三之助。小三治師匠の弟子で、2010年に真打となった。「真打を前座にするとは、流石は小三治!」と、割としょうもないことを反射的に思う。こういうところがどうも下世話で宜しくない。演目は『替り目』。酔っ払って帰ってきた亭主が女房を邪険にするような言い方をするが、実はその本心は……。酔っ払った亭主に重きを置いて演じられることの多い演目だが、三之助の『替り目』は女房の姿もしっかりと描写していた……と、思う。思う、というのは途中で寝てしまったからだ。落語は面白かったのだが、マクラがありがちで、ついついまぶたが……。

続けて、主役の小三治師匠が登場。一席目は『やかんなめ』。二人の女中を連れて出かけていた店の女将さんが、そこで持病の癪を起こした。女将さんの癪はとても苦しく、それが収まるまでは如何ともし難い。女将さんの癪を収める唯一の方法、それはやかんを舐めること。しかし、女将さんも女中の二人も、やかんを持っていない。どうしたものかと考えている二人の目の前に、頭の禿げあがったお武家さんが従者を連れて通り掛かり……。

初めて聴いたネタだったが、とてつもなく面白かった。演目そのものも素晴らしい面白さ。苦しんでいる女将さんの緊張感に対し、それを解消するために「頭を舐めさせてもらいたい」とお願いをしなくてはならない、この下らなさ。また、そんなことを頼まれるとは思っていない武家人が、まったく的外れな勘違いを繰り返す様もイイ。なんだかドッキリに引っ掛かっている人を見るようだ。しかし、やはり小三治師匠の味わいある口演だからこそ、この面白さも感じることが出来るのだろうと思う。いつだったか、広瀬和生氏が小三治師匠の落語を「人間という存在のかわいさ」と評したが、なるほど。的を射た表現である。「頼んだら、頭を舐めさせてくれるかもしれない」と嘆願する女中も、その嘆願を勘違いし続ける武家人も、とてもかわいい。

仲入りを挟んで、二席目は『初天神』。初天神に出かける父親と、それについていく腕白息子。「何もおねだりしないなら連れて行ってやる」と約束していたので、最初は何もねだろうとはしなかった息子だったが、多種多様の出店を前にして、やがて我慢が出来なくなり……。もはや落語ファンにとってはお馴染みの前座噺だが、小三治師匠がやると、やはり違う。息子に振り回される父親、おねだりが止まらない息子、そんな二人に振り回される出店の人たちの姿が、なんとも楽しそうに描かれている。ここでも、また人間のかわいさがじんわりと……。

王道と変り種と滑稽噺を二席、大いにご堪能。次も行くぞ。

柳家三三『三三三九四七』(岡山)

『三三三九四七』を鑑賞するために岡山へ行く。

『三三三九四七』とは、落語界の若手ホープとの呼び声が高い柳家三三師匠による独演会のことである。2013年に47都道府県で47日間連続独演会を開催する全国行脚『三三五五四七』を達成した三三師匠が、その感謝の気持ちを込めて、改めて47都道府県を巡っているのだそうだ。そのコンセプトの変化に伴い、タイトルも“五五(ゴーゴー!)”から“三九(サンキュー!)”へと替えられている。どうしてもダジャレを貫きたいのか。

僕は当初、『三三三九四七』岡山公演を鑑賞する予定ではなかった。『三三五五四七』香川公演で鑑賞した落語にピンとこなかったこと(当時の感想はこちら)、47都道府県を巡るのならいずれ香川にも来るだろうからわざわざ瀬戸大橋を渡ってまで観に行く必要はないだろう、というのがその理由だ。しかし、1月に天満天神繁盛亭を訪れて、2月に近場で開催された3つの独演会を回り、4月に『柳家小三治独演会』を鑑賞する予定……というスケジュールを確認していて、なんとなく「どうも3月に落語を観る予定がないのはバランスが良くないな」という気持ちになってしまい、今回の鑑賞に至った次第である。とどのつまりは穴埋めなわけで、なんとも失礼な話。

岡山駅に到着したのが12時半を回ったところ。何も食べずに出てきたので、兎にも角にも食事をしなくては……と、駅からそれなりに距離が離れているラーメン屋「一風堂」へ。豚骨ラーメンが売りの店で、替え玉が出来る点が大食漢には有難い。店員さんも活気づいていて、よく気が回っている。注文が通るのも早い。イイ店だ。食後、少し歩いて紀伊國屋書店へ。電車での移動中に読もうと思って持参した『福家警部補の再訪』を読み終えてしまったので、その代わりとして、『三人目の幽霊』を購入する。落語雑誌の編集部に属する二人が謎を解決するという、落語好きでミステリにも興味津々な自分には最適な一冊だ。この時点で、既に開場時刻は過ぎていたので、会場である「山陽新聞社 さん太ホール」へと一直線に向かう。先月、『桂塩鯛独演会』を鑑賞した、あの場所である。当時はうっかり居眠りしてしまったので、今度は気を付けなくては……。

チケットをもぎってもらって、ロビーへ。物販コーナーは無く、どことなく落ち着いた雰囲気が漂っている。「これも三三師匠の人徳なのかな?」とか思いながら、ひとまずトイレへ。今回は全席指定なので、慌てる必要はない。……ってなわけで、呑気に用を足していると、間もなく開演とのアナウンスが流れ始める。おっとっと。ちょっと焦りながらも、ゆっくりホールに入ると……人が少ない。300人くらいのキャパに、半分しか埋まっていない。先月の塩鯛独演会に比べて、明らかに少ない。三三師匠よりも塩鯛師匠の方が、岡山県民には馴染みがあるということなんだろうか。そんなことを思いながら、指定された前から5番目・ステージに向かって左側の席に座る。隣には夫婦と思しき中年の男女が。これだけ空いているのに、わざわざ隣に詰めて座るというのも妙な話だ。

午後2時開演。

いきなり三三師匠が登場。『三三五五四七』と同様、今回もたった一人で高座を務めるようだ。その『三三五五四七』で訪れた場所での話から、男女の嫉妬についての話を経て、短めの滑稽噺『権助提灯』へ。風の強い夜、大家の旦那が妻に「こんな夜はあの子(妾)のところにいてやってください」と言われ、提灯持ちに権助を連れて妾宅へと向かう噺である。個人的にはけっこう好きな演目なのだが、気が付くとウトウト……。展開がシンプルな落語というのは、こちらも流れを知っていることもあって、ついつい瞼が下がり気味になってしまう。とはいえ、同じ轍を踏むわけにはいかない。グッと堪えているうちに、オチを迎える。……が、緞帳は下りない。続けて、これまた男女を描いた『締め込み』が始まる。家に帰って、衣服をまとめた風呂敷包みを見つけた男が、それを泥棒がこさえたものだとは気付かずに妻が出ていく準備をしているのだと勘違い、夫婦喧嘩へとなだれ込む様子を描いた噺だ。亭主の勘違いがきっかけに夫婦喧嘩が勃発する展開(妻にはまったく悪い点はない)であるが故に、亭主の演じ方によってまったく印象が変わってくるネタなのだが、三三師匠は直情的で粗忽な亭主と肝っ玉が据わっている妻がそれぞれ程々にデフォルメしていて、なかなか楽しめた。師匠、以前よりも人物描写にクセが強くなったように感じる。全国を回った成果が出ているのかもしれない。

仲入りを挟んで、後半戦。先日の大雪でゲストに呼ばれた落語会に出られなかったという話をしつつ、『五貫裁き』へ。……マクラが落語の内容とまったく関係無いな! 堅気になって全うに働くことを決意した八五郎が、八百屋を始めるための元手を大家の元へとお願いに行くと、大家は奉加帳を八五郎に渡して「これでカンパを募れ」と。「最初に金持ちのところに行くといい」というアドバイスを受けた八五郎は、奉加帳を片手に飛び出していくが、しばらくして額から血を流しながら戻ってきた。質屋の徳力屋から銭を貰おうとしたが、子どもの小遣いにもならない銭を渡され、激昂して投げ返し、旦那を殴ろうとしたが逆に煙管で殴り返されたという。この話を聞いた大家は、八五郎にこの一件を奉行所に訴え出ることを薦める……。いわゆる「大岡越前」モノ。途中まで大家の意図が見えないために、ちょっとしたミステリの趣きも感じられる一席である。正直、三三師匠の手腕云々以前に、ちょっと珍しい演目(個人的には談志師匠の音源しか聴いたことがない)ということにコーフンしてしまって、その良し悪しについてまったく記憶していない。なんとも情けなや。 とはいえ、何かに引っ掛かることなく、最後までしっかりと楽しめたのは事実。一言で言ってしまうと大満足。香川公演も必ず観に行こうと誓ったのでありました。

20140308ポスター

ところで、会場で今後のスケジュールが書かれた紙を貰ったのだが、それによると『三三三九四七』香川公演は12月13日を予定しているとのこと。……今回、行っておいて良かったな!

「桂塩鯛独演会」(岡山)

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(2013/12/18)
桂塩鯛

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「桂塩鯛独演会」を観るために、岡山へと出向く。塩鯛師匠は桂ざこば師匠の一番弟子にあたり、過去にも何度か岡山で独演会を開催している落語家さんだ。ただ、個人的にはあまり興味をそそられなかったので、これまで観に行ったことはなかった。しかし、今年は上方落語をチェックしていこうという目標があったので、今回の鑑賞に至った次第である。

会場は「山陽新聞社 さん太ホール」。ホールの広さと椅子の配置が素晴らしい場所なのだが、ここに来るたびに「新聞って儲かるんだなーっ」ということをまざまざと見せつけられている気がして、ちょっと落ち着かない(※新聞社ビルに隣接している)。チケットをもぎってもらって、ロビーに入るとすぐさま物販コーナーが。桂都丸時代の音源を収録した自主制作CDが5枚と昨年リリースされた『THE 塩鯛』、あとは先日の「桂ざこば独演会」とほぼ同じラインナップ。『THE 塩鯛』を購入すると、公演後のサイン&握手会に参加できると言われたので購入。まあ、元より購入する予定ではあったのだが。全席自由だったので、後方寄り真ん中の席を陣取る。今にして思うに、もうちょっと近い席の方が良かった。最近、また少し視力が落ちたんだよなあ……スマフォばっかりイジってるからだ。

14時開演。開口一番は塩鯛師匠の弟子の桂小鯛さん。岡山出身の方で、かつてはトマト銀行から仕事が来るようにと“桂とま都”という名前だったという。この前の都んぼさん(現・米紫)といい、けったいな名前ばっかりつけよるな塩鯛師匠。ネタは『平林』。文字が読めない人が珍しくなかった時代の話、ある人物に手紙を届けるように言われた小僧が、その人の名前を忘れてしまい、その手紙の宛名を色んな人に読んでもらって、なんとか思い出そうとする前座噺である。面白いネタと理解はできるんだけど、テンポがちょっと良くないからか、上手く笑いに繋げられていない感。これからこれから。

続けて塩鯛師の登場。岡山での思い出話もそこそこに、ネタは『花見の仇討』。花見の趣向で仇討の芝居をしようと考えた面々が、次々に予定が狂っててんてこ舞いになる様子を描いた演目である。個人的にあまり好きではないネタ(ちょっとフリが長いところが合わない)ということもあって、最初はそこまで惹きつけられなかったのだが、クセの部分が強調されたキャラクターたち(耳の遠い叔父さんと侍二人)が登場してから、一気に面白くなっていった。オチも良かったなあ。

仲入り後は『寝床』。義太夫語りが趣味の旦那がいるのだが、これがとんでもない下手の横好き。それなのに、やたらと他人に聴かせたがるので周りの人間が迷惑がる……という噺。好きなネタなので、しっかり堪能する予定だったのだが、前日の理由無き夜更かしの影響が出てしまったのか、途中でウトウト。両手をつねったり、首を動かしたり、なんとか持ちこたえようとしたのだが、中盤の記憶がまったくない体たらく。気が付くと、オチになっていた。なんだ、このリアル『寝床』は(この場合、聴く側に問題があるのだが)。無論、公演後のサイン&握手会にも参加したが、当人を目の前にして非常に気まずかった。反省、反省。

「柳家喬太郎独演会」(岡山)

「柳家喬太郎独演会」を観に行く。

20140217ポスター

以前、「僕が初めて目撃した落語家は桂ざこばである」と語ったことがあるが、柳家喬太郎は僕に話芸の魅力を教えてくれた最初の落語家といってもいいだろう。僕が初めて喬太郎師匠の落語を聴いたのは、春風亭昇太を目的に鑑賞した『SWAのDVD』だった。かねてより、落語家としてとてつもないポテンシャルを秘めていると伝え聞いていた昇太師匠の落語は、確かに素晴らしいものだった。その落語は、子どもじみているという点で洗練されていて、とても自由で明るい笑いに満ち溢れていた。だが、それと同等に、喬太郎師匠の話芸にも惹かれた。僕がそれまでに聴いたことがあった立川志の輔や快楽亭ブラックとは明らかに一線を画した、落語家の系譜をはっきりと意識させる重厚で濃密な喬太郎師匠の語り口は、落語家個人の魅力に留まることなく、落語そのものの魅力を明確に伝えてくれているようにすら感じられた。大袈裟ではなく。

今回の独演会は、「岡山市民文化ホール」で開催された。場所は岡山駅からそれなりに離れていて利便性には些か欠ける(とはいえ、市電の駅が近いのが有難い)が、ホールの広さが演者にとって好都合なのか、岡山で開催される独演会の多くはこの場所を会場としている印象が強い。過去には、柳家小三治、立川志の輔、立川志らく、柳家花緑らの独演会をここで鑑賞した。……そういえば、しばらく志らく師匠の独演会が開かれていない。かつて『疝気の虫』『鼠穴』『鉄拐』を鑑賞して大いにコーフンした身としては、なにやら寂しい。

18時ジャストに開場。ロビーでの物販は無し。サイン入りCDを購入できるかと期待していたのだが、当てが外れた。全席指定で、僕は前から6列目・中央寄りの席に座れた。大好きな落語家の独演会だからと張り切った結果だが、いざ座ってみると、ややステージからの距離が近すぎるように感じた。もう少し離れていても良かったかもしれない。開演5分前、会場内はほぼ満席の様相を呈していた。2階席の様子は確認できなかったが、きっと満席だったことだろう。

18時30分開演。

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「桂ざこばの会」(志度)

あなたが初めて聴いた落語家は誰ですか?

世の中には多種多様な落語ファンが存在する。その誰もが、初めて落語を聴いた瞬間を経験している。それが、いつ、どこで、誰のものだったかを明確に覚えている人もいれば、そうでない人もいるだろう。ただ、誰しもがその瞬間を経験しているということだけは、否定しようのないことだ。

僕にとってのそれは、桂ざこばである。今から10年近く以前、僕がまだ高校生だった頃に、ざこば一門が学校寄席にやってきたのである。会場となったのは、学校のすぐ近くにある市民会館で、落語を演じるには些か広すぎたように記憶している。当時、師匠が披露したのは、十八番ネタの『天災』。乱暴者の男が心学の先生に諭されて改心し、その教えを留守中にケンカしていたという隣家の男に披露しようとして、失敗する噺だ。ざこば師匠の演じる乱暴者が、とにかく素晴らしかった。乱暴者だが素直で、親しみの持てるキャラクターだったのである。その後、立川志の輔、春風亭昇太、柳家喬太郎などの落語家を経て、僕もすっかりイチ落語ファンとなったわけだが、今でもあの日のざこば師匠の素晴らしい高座をはっきりと覚えている。

しかし、それから現在に至るまで、ざこば師匠の落語に触れることはなかった。その機会が得られなかったというよりも、当時の高座の思い出を大切にしたいという、保守的な気持ちがあったのかもしれない。とはいえ、あれから10年以上が経っているのである。僕もそれなりに年を重ね、あの頃の自分がすっかり過去となっている。そろそろ、記憶を現在で更新するのも悪くない。僕が年を取ったということは、ざこば師匠も年を取ったということだ。今ではきっと、あの頃とは違う高座が繰り広げられているに違いない。

2014年2月9日。この日、僕は県内で開催される「桂ざこばの会」を鑑賞するために、愛車で高速道路を走行していた。言うまでもなく、今のざこば師匠の高座を確認するためである。会場はさぬき市志度音楽ホール。県庁所在地である高松市よりも東側に位置するため、西側の某市に住んでいる僕には馴染みの薄い場所だ。正直、迷子になるのではないかという懸念もあったが、昨年買い替えたスマートフォンのナビ機能のおかげで、なんとか開演30分前に到着することが出来た。文明の機器に感謝するばかりである。

駐車場から少し歩いて、会場へ。チケットをもぎってもらい、ロビーの売店コーナーを覗き込む。売られているのは、主にざこば師匠に関するソフト(落語CD、映画DVD、書籍)、そして米朝一門関連のグッズ。落語家系図を写した手ぬぐいに心を惹かれるも、購入したところで特に使うことがないという過去の経験を思い出し、手をつけず。と、ここで偶然、高校時代の友人と遭遇。まさしく当時、ともにざこば師匠の高座を鑑賞した仲間だったのだが……彼の中には、そもそもざこば師匠の落語を観たという記憶がなかった(当時は講演会に来たものだと記憶違いしていた)ことを知り、大いに脱力する。自由席だから、早く席を確保した方がいいと忠告され、慌ててホールへ。前列から五番目の端席が空いていたので、そこを陣取る。

午後2時開演。

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大阪まで来ました・最終日【日本橋】

午前9時、ホテルを出る。道頓堀まで足を延ばし、神座で朝食を取る。昨夜、K.Tさんたちと辺りを散策している最中に、「大阪ならではだけど好みが分かれる」店と聞いていたので、多少の不安はあったのだが、食べてみるとなかなか。こってり系じゃないんだけれど、なんだか妙に惹きつけられる不思議な味。美味しかった!

食後、日本橋駅へ移動。Twitterで相互フォローしているゴハさんと落ち合い、ジョーシンディスクピア日本橋店へと案内していただく。実をいうと、今回の旅行の最大の目的は日本橋の中古CDショップ・大十だったのだが、同店は昨年8月に閉店していたことを知り、新しいお店を開拓しようと思い、大阪在住のゴハさんに教えてもらったところ、今回の同行に至った次第である。いざ出向いてみると、確かに落語のCD在庫は素晴らしいものがあったが、大十のそれには及ばず。とはいえ、何も買わずに帰るのも勿体ないので、ワザオギレーベルの『柳家喜多八2』を購入。……小満ん師匠のプライベートCDは何処に行けば手に入るんだろうなあ。12時から用事があるというゴハさんと日本橋駅で別れ、非常にプライベートな理由で日本橋近辺に居座る。

午後2時ごろ、日本橋の大阪大勝軒・本店で昼食。カウンターしか無い店なのに、けっこう子ども連れが多いことに驚く。おかげでけっこう並ばせられたが、美味しかった。食後、近くの中古CDショップに立ち寄り、細野晴臣のアルバム『HoSoNoVa』を購入。JR難波駅へ移動し、出発の時刻までジュンク堂で時間を潰す。くらげバンチで連載中の『働かないふたり』が面白い吉田覚の短編集『清新作品集 12連休』ととよ田みのるの妖怪漫画『タケヲちゃん物怪録 5』を購入。午後4時、大阪を出発。午後8時、地元に到着。お疲れ様でした。

大阪まで来ました・二日目【R-1ぐらんぷり一回戦】

午前9時過ぎ、ホテルを出る。なんばグランド花月の近くにある金龍ラーメンで朝食。入口の無い突き抜けすぎた空間とメニューにラーメン・チャーシューメンしか置いていない潔さが好きだ。ラーメンを注文、無料のトッピングににんにくを入れる。朝から何食ってんだ。食後、難波・日本橋のあたりを、行くあてもなくブラリブラリ。途中、中古CDショップを幾つか見かけたので、飛び込む。朝日名人会シリーズより、『三遊亭圓窓3』を見つけたので購入。圓窓師匠にはそこまで興味は無かったが、収録されている演目『甲府ぃ』が好きだったので、つい。

正午、なんばパークスへ移動。昼食にしのぶ庵で天丼セットを頼むも、口に合わず。自分には富士そばが丁度良いみたい。食後、Twitterで相互フォローしているイシダドウロ氏と合流、R-1ぐらんぷり一回戦を観戦する。13時開演。名の知れない若手芸人やシロートが大半の一回戦、恐らくは途中で観るのも飽きてしまうだろう……と思っていたのだが、これがけっこう面白い。ネタの良し悪しはあるものの、ほぼ全員が何をしたいのかが明確に伝わってくるレベルで、ちゃんと楽しむことが出来た。ただ、とにかく人数が多いので、ちゃんとメモをとっておかないと覚えられないという……おかげで、面白かったのに名前を覚えていない芸人がたくさん……。有名どころでは「かまいたち濱家」「カーニバルゆきえ」「ポラロイドマガジン・デビ」「カーニバル茜」「月亭太遊」「ボルトボルズ弓川」「ファミリーレストラン・ハラダ」などのピンネタを観た。ナマ太遊さんが見られたのは嬉しかったなあ。噂に聞いた元・はだか電球、遂に肉眼で確認! ただ、個人的に一番面白かったのは、「中山女子短期大学」。発想もさることながら、内容が骨太なのがたまらなかった。最低でも準決勝までは行ってほしい。ただ、もしかするとだけど、「モジャ吉田」が売れるかもしれない。何の根拠もないけど。

17時、会場を離脱。なんばグランド花月まで戻ってきて、これまたTwitterで相互フォローしているK.Tさんと合流。夜の大阪でメシを食うことに。京都の人(K.Tさん)と兵庫の人(イシダさん)と香川の人(私)が夜の大阪をねり歩くというのも、なにやら不思議なシチュエーションだ。あっちこっちをぶらぶらした挙句、ちゃんと店名を確認していない串揚げ屋さんへ。おかげで名前は覚えていないけれど、揚げ物はなかなか美味しかった。ここで酒を飲みつつ、K.Tさんのお笑いトークを堪能。すっごく喋っていたぞ。けっこうな時間が過ぎ、店を出て、今度はグランド花月の裏にあるラーメン屋へ。こちらも店の名前を失念したが、まあまあ美味かった。というか、辛かった。

22時解散。カプセルホテルへ戻り、大浴場でおっさんたちの裸体を堪能し、テレビで『オンバト+』を観てから寝る。個人的には学天即が面白かったなあ。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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